もしシステム開発研修のプロジェクトマネージャー役がドラッカーの『マネジメント』を読んだら - 1
「マネジメントを読んでプロジェクトをマネジメントwwマジかよwwww」
「プロジェクトマネージャーがマネジャーとかww最高のダジャレだろwwww」
チームに二階君のような人が居たら馬鹿にされることは間違いなさそう。
まあ、もしドラの二番煎じ企画です(笑)
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
- 作者: 岩崎夏海
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経営学のバイブルから何か学べるものはないかなーと思って、買ってみました。マネジメント。
- 作者: ピーター・F・ドラッカー,上田惇生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
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出典: P.F.ドラッカー著 上田惇生編訳 『マネジメント【エッセンシャル版】――基本と原則』(ダイヤモンド社、2001)
ダブルクオーテーションで囲まれた斜体は引用部分。
◆ 22. マネジャーの仕事
"したがってマネジャーは、自らの資源、特に人的資源のあらゆる強みを発揮させるとともに、あらゆる弱みを消さなければならない。これこそ真の全体を創造する唯一の方法である。"(p128)
個人開発と大きく異なるのはこれかな。
チーム開発の場合は「できないことは、よりできる人に任せる」ことができる。
これは人の弱みを消すことでもあり、強みを活かすことでもある。
お互いが得意な部分を受け持ち、苦手な部分を任せる。分業の考え方かな。
◆ 23. マネジメント開発
"マネジメント開発は、人事計画やエリート探しではない。それらのものはすべて無駄である。有害でさえある。組織がなしうる最悪のことは、エリートを育成すべく他の者を放っておくことである。"(p135)
22で考えたように、単純に任せれば良いものでもなさそうだ。
今回の開発が研修であることも考えれば、単純にできる人に任せればいいものでもない。
各メンバーの強みや弱みを把握しつつ、弱みを埋められるような施策が必要になるんじゃないかな。
「任せる」んじゃなくて、「教え、教わる」ほうが研修の趣旨に合うのかも。
◆ 24. 自己管理による目標管理
"目標には、はじめからチームとしての成果を組み込んでおかなければならない。"(p139)
今回の場合、チームとしての成果って何だろう?
(1) 「システムを作る」という課題がある以上、「高品質システムの完成」。
(2) 「研修」という状況下である以上、「メンバーの成長」。
二つ挙げてみたけど、どっちも相反するものではなさそうだね。
システム開発を通じて成長が実現させる訳だし、成長によってより高品質なシステムの開発が実現できる。
でもどっちも目標のようにも思えてしまう。うーん?
いずれにせよ、チームとしての目標設定は一番最初に必要になりそう。
"自己管理は強い動機づけをもたらす。適当にこなすのではなく、最善を尽くす願望を起こさせる。"(p140)
PMが「aをbという方法でやって下さい」と詳細に指示するより、裁量を持たせる方が良いのかもしれない。
その方が本人の責任にもなるし、成果にもなる。
とすれば、方向付けを調整するのがPMの仕事、になるのかな。
自己管理をしてもらうべく、各自の目標設定みたいなのもしてもらうのもありかな。
◆ 26. 組織の精神
"成果とは何かを理解しなければならない。(中略)成果とは打率である。弱みが無いことを評価してはならない。(中略)人は、優れているほど多くのまちがいをおかす。優れているほど新しいことを試みる。"(p145, 146)
何か心に響くものがある一節。
保守的になりすぎて面白くないシステムを作るよりは、少し失敗しても斬新なものを作るくらいの心構えを持ちたいし、そういう雰囲気をチーム内にも作りたい。
そうじゃないと技術的にも成長できないと思うんだ。
◆ まとめ
PMって言うと、"チームを仕切る"ものかと思っていたけど、それはあんまり良くないのかもしれない。
作業をするのはチームメンバー全員な訳だし、成果はメンバー全員のものだし。
チームの方向性を定めたり、調整したり、雰囲気を作ったりするのがPMのやるべき事なのかな。
これを踏まえて明日から実践してみることにする。
なんか大学のレポートみたいだ(笑)